メディア対応も勉強

高校生のプロジェクト活動に関して、新聞社から連絡がある。

これまで高校生が活動してきたプロジェクトがメディアに注目され、
取り上げられうことは、彼らの自信にもつながる。
新聞やテレビに出ることによって、
それまであまり活動を評価してくれなかった大人たちの見方も変化するので、
高校生にとってもそれほど悪いことではない。

ただ、メディアに出ることで、最も子どもたちの勉強になるのは、
「適切に話す練習になる」ということである。

新聞記者やテレビの取材班から、どれほどたくさんの質問をされ、
それに彼らがどれほど誠実に答えたとしても、
実際にメディアで使われるのは、ほんの数行、ほんの数秒のコメントである。

相手の媒体を考えた上で、どういう情報を必要としているか、
なにをどういう順序で話せばいいのか、考えながら話すのは高校生にとっていい勉強になる。
ライトに照らされて、汗だくになって話していた生徒が、
数日後にテレビ番組を見て、その出演秒数の少なさに愕然としているのは、
よくみる風景である。
普段、どれだけ自分たちが論理に欠けた会話をしている思い返すだけでも、
よい経験になる。

ロジカルシンキングなどロジックを鍛えようとする際、
日本の教育は、話したり、文字にしたり、
インプットではなくアウトプットが圧倒的に足りないと言われるが、
プレゼンテーションが当たり前に教育現場に入ってきて以降、
発表の言葉に関しては、ずいぶん改善されてきたように思う。

ただ、論理的に自分の考えを話すというのは、
「発表」という形式以外にも、討論やディスカッション、説得や提案など、立場と方式によって違ったやり方がある。
Beyond Educationでは、グループ討論や、情報を与えた上でのディスカッションなど、色々な形式で、ロジカルに思考し、表現するトレーニングを行っているが、
それは、色んな表現方法や状況を経験させることで、ロジカルであるということが一つのものさしでははかれないということを教えるためでもある。

ロジカルトレーニングは、授業の中で展開することもあるし、
突発的に訪れたタイミングで、生徒に経験させることもある。
決められた時間の中で、自分たちの活動を適切に伝えたり、
初めて出会う人に、活動の意義を伝えて、協力を要請させたり。
そういう様々な状況を経験する点において、
メディアを前に話すことは、いい経験である。
相手との会話の中で、嘘や誇張を避けながら、
相手に、自分の伝えたいことを伝えていく、いい機会になる。
大人との交わりは、すべて、子どもが成長するための機会として、
なるべく、これからも、活用していきたい。