人が喜ぶと、モチベーションはあがる

高校生が一年間かけてやるプロジェクト活動を多くサポートしている。

個々人がテーマを持って興味のあることを調べてフィールドワークにでかけたり、
地域の人と協同して、地域課題を解決したりする。
高校生が興味あるものはそれぞれだが、
高校生が校外の専門家や地域の人々と出会って、必ず感じていることは、
大人たちのリアクションの良さである。
高校に限らず、学校教育では何かを調べたり研究したりしても、
学外で発表する機会はそう多くない。
先生の負担や安全面から考えても、
そう何回も、学外の人に発表を聞いてもらう機会は設けることはできず、
多くは、学内での発表、つまり、
同じ高校生やいつも見てくれている先生に対して発表することが多くなる。
 
だから、個人的なプロジェクト活動で、病院や会社や農家さんのもとに行くと、
自分の仕事に関する活動を高校生がやっていることに、好意的な反応をしてくれる。
農家さんや漁師さんなど、地域の担い手が不足している業種の大人は、
特に、暖かく迎えてくれる。
それらの大人の反応の良さが、高校生のモチベーションアップに確実につながっている。

普段、高校生は、自分のためだけに勉強しているといっていい。
どれだけ勉強を頑張ったとしても、上がるのは自分の成績だけで、
どれだけいい点を取れるようになったとしても、
家族以外の大人は喜んでくれない。

そんな高校生にとって、知らない大人が無条件に喜んでくれるというのは、大きい。
彼らは、自分が頑張ることが人のためになるというのは、
なにもボランティア活動のようなものだけではないと知るのだ。
何かに興味を持ち、話を聞きにいくだけで、人は喜んでくれる。
同じ課題を共有する姿勢を示すだけで、人は喜んでくれる。

学校の学習プログラムの中には、このモチベーションを引き上げさせる仕組みが乏しい。
授業の目的や学ぶ意味を事前に生徒に知らせてはいるが、
学びの只中にいる生徒たちに、自己を客観視する視点はない。

要所要所で、生徒たちがやっていることで喜ぶ人がいることを確認させたり、
わかりやすく喜ぶ人がなかったとしても、
彼らがやっていることに意義があるんだということを知らせることが必要になる。
多くの場合、そうやって彼らのモチベーションをあげるのは、
普段から彼らに接している先生や親ではなく、
外部の大人たちの役割である。

私達がそういう役割を担っていると自負してもいるし、
そういう大人に合わせる役割を担っているとも自覚している。